考察記録

カッコつけず、ありのままの思いをさらすブログ

慈愛か、偽善か。

最近、同居の義母を車いすで通院させています。


この2ヶ月ほど急に鬱状態になり、ほとんど食事も取らない状態が続いています。




義母がこの家に来たのは8年ほど前。



夫が高校生の時に離婚し、義父はすでに他の女性と一緒になっているので、


私たち夫婦と同居したのは義母のみです。




正直、同居はイヤでした。


自分の親と一緒に生活するのも大変なのに。



でも長男だし…と結婚するとき、すでに覚悟はしていました。



一緒に住むからには気持よく住みたい。


うまくいくようにいろいろ努力しました。




しかし、難しかったです。




「これはやらないで」と何回お願いしても、何度もやってしまう義母。


その度に丁寧に説明するものの、やってほしくないことを繰り返す─


ストレスがどんどん溜まっていきました。



義母がボケてきているわけではありません。


そういう性格だろうとは薄々気付いていました。


「理解していないのにわかったふりをして、注意されたことも忘れてしまう」


そして


「ダメだと言われていても、頭に思いついたことはすぐにやってしまう」


そういうタイプでした。



自分とは真逆のタイプ。



ひとつひとつは小さいことですが、そういった同居のルールが守られない状況に、


「ちりも積もれば」状態で鬱憤は溜まっていきました。





ここ2~3年はほとんどお互い話さなくなり、


しかし繰り返される同居ルール無視に、ついには離婚すら考えるようになりました。





しかし2ヶ月前のこと。



何の前触れもなく、義母はこれまでのことを謝ってきました。


「いままで勝手にしてきて申し訳なかった…」


そういって頭を下げてきたのです。



正直突然のことでびっくりし、謝られても困る…と戸惑いました。



そして怒りに似た感情も抱きました。



そもそも謝罪が必要な問題ではないし、それを理解していない。


そんな義母に失望したのです。




家賃や生活費を1円ももらっていませんでしたが、


カードローンも数万円程度あり、


お金に行き詰ったために謝ってきたんだろう、と判断した部分もあります。





でも、、、



今まで反省なんてしなかった義母が悪かったと思っている。


もうそれでいいんじゃないかと考え始めました。


過去のことはさておき、これから新しいスタートを切ろう。


そう思い直しました。





しかし思い返せば、この段階ですでに義母は鬱状態になっていったようでした。



徐々に食事を取らなくなり、部屋にこもりきり・寝たきり状態になりました。



実は、その半年くらい前に体力が徐々に落ちこんていたことや、


尿漏れがひどくなってしまったことが鬱のきっかけになったのではないかと


後々の診察で分かりました。




最初は謝られても怒っていた私ですが、


義母がこのような状態になり、私の中に違う感情が出てきました。




放ってはおけない。


とにかく元気になってもらいたい。


どうしたら改善するんだろう。





症状や対応、病院のことをネットで検索したり、


地域センターに問い合わせたりしました。




なんどか通院するうち、最近は少しずつ食事量が増えてきました。



一時期よりも義母が精神的に落ち着いてきたのは


薬が効いているからかもしれませんが、少しホッとしています。





あれほど義母と一緒の空間にいるのはストレスだとか、


顔も見たくない、話もしたくないと思っていたのに


今では義母に声をかけ話を聞き、食事を用意している─


3ヶ月前の自分は想像すらしていませんでした。




この状況がいつまで続くか不明です。


しかし、ストレスを抱えていた時よりはなぜか気持が楽になりました。




“これは慈愛的感情ではなく、偽善なのかもしれない”



でも、、それでもかまわないし、


そうだとしてもどうでもいいこと、だと考えています。



ある程度自分がよいと思ったことを思ったままに試してみようかなと。


今にきて「お互いさま」になっているのかもしれないけど、


ある意味自分勝手かもしれないけど、



自分の気もちがそれで楽になるなら、気が済むように動こうと思っています。